校区は、水上・祖式・大代の3町にまたがっている。のどかな田園風景が広がり、山々に囲まれた農山村地域である。昭和31年に3町とも大田市に合併し、現在に至るが、人口は毎年減少傾向にある。校区には、「イズモコバイモ」や「ギフチョウ」が生息している大江高山がそびえている。また、世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的背景」の一部も校区内に有している。
  水上地区は、奈良時代から陶土の産地として知られ、現在も瓦の生産が行われている。工場施設の近代化とともに大田市最大の産業として成長し、校区内をはじめ市内から働きに来る人も多い。また、水上神社で秋に行われる県指定無形民俗文化財「シッカク踊り」の保存・継承につとめている。
  祖式地区は、戦国時代には祖式氏の本拠地で、銀山の要害として矢滝城に立てこもってこれを守った場所である。古くは、祖式だけが邑智郡に属していたが、昭和31年に大田市と合併した。集落は、大江高山を源流とする祖式川の流域に開けた盆地に集合している。古くは、川本、江津方面への街道筋となって賑わっていた。
  大代地区は、大江高山の麓に点在する農家と大代まちづくりセンター付近に密集する集落からなる。古くは尾張族の新屋集団により開発されたと言われる地方であり、高山の中腹には山辺八代姫神社がある。江戸時代末期には、大家の連担地は市場として栄え、明治から昭和初期にかけて近村から多くの人を集め、定期に牛市も開かれていた。小笠原流田植え囃子が子どもたちを中心に継承されている。
  現在の校舎は、平成元年に水上小学校と祖式小学校が統合した時に建てられた。平成24年4月には大代小学校と統合し、新「高山小学校」として出発した。校地に隣接して、4.2ヘクタールの学校林(みどりの道)があり、PTAや地域の協力により整備され、生活科や総合的な学習の時間、他校との交流学習、PTA活動等に活用している。
  地域の教育に対する関心は高く、社会教育における文化・体育的活動へ積極的に参加し、PTA活動も盛んである。本校は、へき地・複式学級を有する学校であり、児童は、素直で明るく真面目で、学年の枠をこえて、みんなでいっしょに活動している。開校当時から、学校林「みどりの道」があり、この「みどりの道」で、ギフチョウやイズモコバイモなどを「守る」活動や森の中に基地を作ったり、竹を使ったおもちゃを作ったりなどの「楽しむ」活動を行っている。

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