校長室より(令和6年6月)
■みなさんはどうですか?■ 校長 和田 正利
新聞の広告を見て、はっとすることがありました。ACジャパンが作成した漫画の広告なのですが、あえてここでは、文章で書かせていただきます。
・家の中から赤ちゃんの泣き声がしています。
すると、こんな声が聞こえてきました。
1「はいは~い。今行くね~。」
「よしよし」
・くまのぬいぐるみが並べられたお店で子どもの声がしています。
2「ピンクのがいい。」
・会社の経営方針についての説明が始まろうとしています。
3「わが社の経営方針を発表します。」
ここで、問題です。1~3の声、聞こえてきたのは男性の声ですか?女性の声ですか?
答えは人それぞれでしょうが、広告にはこう書かれていました。
「無意識の偏見に気づくことから始めませんか。」
1~3はどれも男性でも女性でも(もっと言えばどちらかの性に限定しなくても)いいわけですが、自分の心の中には無意識のうちにこの声はきっと男性だなとか女性だなといった思い込みがあることに気づかされました。そして、日々の暮らしの中には、このような例をはじめとした無意識の偏見があることに気づき、それを意識していくことが、誰もが生きやすい世の中をつくっていく第一歩なのだと思いました。
学校生活の中にも、このように無意識のうちに「こういうものだ」と思い込んでいることがあるかもしれません。「こうあるべき」とか「これが当然」と考えていることでも、少し立ち止まってフラットな視点で考えてみることは大切だと、この広告から教えてもらった気がします。まずは、私たち教職員が無意識の偏見を意識していかなければと思います。そして、子どもたちにも無意識の偏見について気づくことができるよう、機会をとらえて伝えていきたいと思います。
私自身は、より広い視野とより寛容な心をもった人間になりたいと改めて思いました。
■長久小ストレッチ■
昨年度から島根大学医学部の門脇俊医師との連携によるスクールトレーナー事業の指定を受けています。(大田一中、大田小も受けています。)子どもたちにけがをしにくい体づくりについて教えていただき、柔軟性を高める運動等に取り組んできました。今年度は「長久小ストレッチ」という運動を独自に作っていただき、学校でも朝活動の時間を使って取り組んでいます。内容は首、肩甲骨、太もも、足のつけ根、足首のストレッチを各運動20秒程度でできるものです。
体がどんどん成長する小中学生の時期には、特に柔軟性を高めておくことが大切です。この運動を一年間継続していくことで、子どもたち自身が自分の体の状態を意識し、ケアできるようになってほしいと願っています。できれば、学校でできないときもお家で継続してくれることを願います。
よく寝て、よく食べ、よく動き、けがをしにくい体といつも元気いっぱいの心が育つようにこれからも健康を意識した取組を進めていきたいと思います。