校長室より(令和6年10月)
■自分で考えてチャレンジ■ 校長 和田 正利
今、私たちが生きる社会は、国際化、情報化、科学技術の加速度的な発展等により、どんどん変化しています。10年先の予測も難しくなるくらいの勢いで変化する社会で生きていく子どもたちには、解き方が定まった問題を早く正確に解いたり、決まった手順を効率的にこなしたりする力だけでなく、自ら課題を発見し、知識・情報を活用しながら、多様な人々と創造的に課題解決に取り組んでいく力が一層求められています。
このような力を子どもたちが身につけていくために、長久小学校では、今年度の重点を「どんどんチャレンジし、友だちとかかわりながらみんなで高め合おうとする」ことにして、様々な教育活動を進めているところです。
具体例の一つとして、自主学習があります。
月に一度、「わくわくデー」と称して担任からの宿題を出さないこととし、その代わりに子どもたちが自分で勉強する内容を決めて自主的に取り組むというものです。ばっちりメニューとわくわくメニューがあります。昨年度も取り組んでいましたが、今年度は少しバージョンアップし、「校長先生カード」というものを作ってもらいました。毎回、特に工夫したり一生懸命取り組んだりした子に、この校長先生カードが担任から渡されます。カードを受け取った子は、校長室にやってきて、自主学習で工夫したところや特に頑張ったところなどを自分の言葉で説明してくれます。4月からここまでにたくさんの子が校長室に自主学習ノートを見せに来ました。子どもたちの発想力はすばらしく、様々な内容がありました。少し紹介します。
〇ばっちりメニューの例
【漢字練習や計算練習に取り組む。】
なぜその練習をしたのか聞いてみると、苦手だから、好きだから、得意だからというふうに理由は様々です。その理由によって練習の仕方をその子なりに工夫しているところが見られ、ここがすばらしいところだと思います。たとえば、かけ算の式を図で表して分かりやすくした子、漢字の筆順を間違えないように一画ずつ分解して丁寧に書いた子などがいました。
〇わくわくメニューの例
【神楽や世界の国旗など、自分の興味関心のあることを調べてまとめる。】
勉強するテーマを自由に決めることができるので、興味関心のあることを追求していくことができます。その子らしさが出ていてとても素敵だと思います。楽しく取り組んだ様子が説明からも伝わってきます。
【物語を自分で考えて書く。】
ちなみに物語のタイトルは「スイカ太郎」おそらく桃太郎からヒントを得て創作したと思いますが、ストーリーの展開がとても素敵で面白かったです。
どの子も自分で考えてしっかりと学習に取り組んでいてすばらしいと思います。また、自分の頑張ったところや工夫したところを自分の言葉で伝える姿もすばらしいと思います。自主学習があった翌日からは、だれが校長室にやってきてどんな学習内容を話してくれるのだろうと、わくわくしながら待っています。
自分で課題を見つけ、知識や情報を活用しながら課題解決していくという過程を、この自主学習からもどんどん体験してほしいです。次回のわくわくデーが待ち遠しい今日この頃です。