■何気ない会話ですが・・・■  校長 和田 正利

 10月号で自主学習についてふれましたが、今月も少し。校長先生カードと自主学習ノートをもって3人の子が校長室にやってきました。2年生(Aさんとします。)と5年生(Bさん、Cさんとします。)です。一人一人のノートを見せてもらいながら会話を楽しんでいたのですが、Aさんはかけ算九九の練習をしていました。(他にもいろいろ勉強していました。)そこで、Aさんに質問しました。「二三が?」「6」すぐに答えます。「四九?」「36」少し時間がかかります。(多分2から9まで順番に心でとなえていたのでしょう。そのような口の動きをしていました。)次にとなりのBさんにも聞きました。「七七?」「49」さらに隣のCさんにも聞きました。「10×10は?」続けて「あ、これは九九にはなかったねえ。」ととぼけました。すると、Aさんが「20かな。」とつぶやきました。そこでAさんに「20ではないんだよね。」と言いCさんに答えてもらいました。「100」すると、Aさんがこう言いました。「そうか!10が10個か。」この言葉、すばらしいと思います。私はすぐにこう言いました。「すばらしい。かけ算の意味をちゃんと分かってるね。」
 かけ算と足し算を間違えることはよくありますが、Aさんはかけ算の意味をきちんと理解しているから「10が10個」という言葉が出てくるのです。さらに一度足し算と勘違いしたことにより、かけ算の意味をしっかり再確認できたのだと思います。やっぱり「間違いは宝物」です。
自分が考えていることや頭でイメージしたことを言葉で表現できることはすばらしいことですし、とても大切なことです。日々の学習の中で、子どもたちの発言やつぶやきからその子がなぜそう言ったのか、そう考えたのかを探っていくことが相手を理解することにつながります。このような主体的・対話的で深い学びができるように、これからも全職員で力を合わせて取り組んでいきたいと改めて思った瞬間でした。あわせて、子どもたちの可能性はどこまでも無限大だなと思った瞬間でもありました。

■2学期を振り返って■

 2学期の始業式で、子どもたちには,次のような話をしました。「1学期以上にいろいろなことにチャレンジしてください。そして、互いのチャレンジを助け合い応援し合って、みんなで頑張っていきましょう。自分も友達も大事にできる長久小学校をめざしていきましょう。」
 長久小学校の子どもたちは、今学期の活動を通してたくさんの経験を積む中で、チャレンジすることの大切さやチャレンジした後の達成感を感じてくれたと思います。また、自分が頑張っていろいろなことにチャレンジできるのは、支えてくれる友達や大人のおかげであるということも感じてくれたと思います。子どもたちの活動する姿を見ながら、「一生懸命な姿は素敵だなあ。」と改めて感じました。素敵な姿をたくさん見せてくれた子どもたちに心から感謝します。
 保護者の皆様や地域の皆様に支えられて無事に2学期も終えることができそうです。ご支援ご協力、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
 冬休みは、家族の一員として年末年始のお手伝い等に活躍してほしいと思います。3学期に向けて家族と楽しい時間を過ごしながらエネルギー充電をしてほしいです。