いじめ防止基本方針

大田市立仁摩小学校 
◇基本方針
 いじめは人権侵害であり、人として決して許される行為ではない。
 いじめはかけがえのない児童の生命を奪うことがあるだけでなく、いじめにかかわった全ての児童の人間形成に多大な影響を与え、人と人との関係を破壊しかねない深刻な問題である。いじめを未然に防止することやいじめを早期に解決することは、児童の成長・発達にとって極めて重要な問題である。
  いじめ防止対策推進法では、いじめを次のように定義している。
 児童等に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童等との、一定の人間関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。 いじめは一定の人間関係の中で発生するものであり、強い弱いの力関係だけでなく、どの子にも、どの学校にも起こり得ることである。さらに、大人には気づきにくいところで行われることが多く、発見しにくいことを十分に認識する必要がある。
 これらのことを踏まえ、本校では、いじめに対し決して許さない毅然とした態度で未然防止に力を注ぐとともに、いじめを積極的に認知し、発生した場合にはいじめられた児童の立場に立って全職員で早期解決に向けて取り組む。このとき、特定の教職員が抱え込むことなく、組織的に対処するとともに、解消に向けて家庭、地域、関係機関と連携して解決に当たる。
 特に、いじめの未然防止には、「規律」「学力」「自己有用感」が大切であるとの報告がある。つまり、きちんと授業に参加し、基礎的な学力を身につけ、認められているという実感をもった児童の育成である。このことは、本校の学校教育目標である「豊かな心を持ち 自ら学び 共に高まり合う子供の育成」の実現と深い関連がある。児童一人一人の自尊感情を育成するとともに、人権意識の高揚を図ることがいじめの未然防止につながることを肝に銘じ日々の教育活動に当たる。また、安心、安全な学校、学級づくりを強力に推進する。
 以上のことをはじめ、いじめ防止対策推進法、国、島根県及び大田市が策定したいじめ防止基本方針の趣旨を踏まえ、日常の私たちの教育への取組を再度細やかに点検するとともに、いじめについて全職員でとらえなおし、
 ・すべての子供達の進路保障を充実させる。 以上のことをねらいとして仁摩小学校いじめ防止基本方針を策定する。


2 未然防止の取組
              
(1)子供や教職員の人権意識の高揚
・全教育活動を通して、「いじめは絶対に許さない」という土壌をつくるとともに、いじめ問題に関する講話や人権週間の取組等あらゆる場を通して、学校として「いじめは絶対に許されない」ということを伝え、いじめに気づいたときには、すぐに担任をはじめ、まわりの大人に知らせることの大切さを児童に伝え続ける。
・日々の生徒指導・学級指導や児童会活動を通して、友だちを大切にすることや、いじめ問題に関する指導・取組を行う。
・日常生活の中での言葉づかいについて、学級での指導をするとともに、生活目標を掲げ、児童会活動を中心として取り組む。
・見てみないふりをすることは、いじめをしていることにつながることや、いじめを見たら先生方や友だちに知らせたりやめさせたりすることの大切さを指導する。その際、知らせることは決して悪いことではないこともあわせて指導する。
・「いじめは決して許さない」という姿勢を教職員がもっていることを様々な活動を通して児童に示す。
・教職員は、児童一人一人の変化に気づく鋭敏な感覚をもつように努め、普段から、児童や保護者からの話を親身になって共感的に聞く姿勢をもつ。
・いじめの構造やいじめ問題の対処等、いじめ問題についての理解を深める。特に、自己の人権感覚を磨き、自己の言動を振り返るようにする。
・校内体制を整備し、問題を抱え込まないで、管理職への報告や学年や同僚への協力を求める意識をもつ。
・いじめ問題に関する校内研修を行い、いじめについて教職員の理解と実践力を高める。

 (2)児童に思いやりの心を育てる人権・同和教育、道徳教育等の充実
・思いやりの心や、児童一人一人がかけがえのない存在であるといった命の大切さを道徳の時間や性に関する指導、保健、理科などの指導を通してはぐくむ。
・異学年交流や縦割り班での活動を行い、学級内だけでなくいろいろな学年の児童と交流することを通して思いやりの気持ちをはぐくむ。
・コミュニケーション活動を取り入れることで、自分の気持ちを伝えたり、他者の思いを共感、理解したりする心情をはぐくむ。
・特別支援学級をはじめ、特別な支援が必要な児童についての理解教育を進め、一人一人に違いがあることを理解し、互いを大切にする気持ちをはぐくむ。

  (3)一人一人を大切にした学級経営・学習指導・児童一人一人が認められ、お互いを大切にし合い、学級の一員として自覚できるような学級づくりを行う。また、学級のルールを守るといった規範意識の醸成に努める。
・学級での指導において、一人一人の個性や差異を尊重する態度や価値観を育てる。
・学級づくりに関する研修をはじめとした職員研修を行い、よりよい学級集団づくりのために教師自らが学ぶ。
・充実した授業 分かる授業を行い、児童に基礎・基本の定着をはかるとともに、学習に対する達成感・成就感を味わわせる。
・学習に遅れがある児童に対しては、個別の支援を行い自己肯定感を持つことができるようにする。
・にこにこサポートティーチャー等の学習支援員と細やかに連携し、児童への対応の共通理解を図る。
・授業の中においても、発言の仕方をはじめとした学習規律を守らせ、発言内容に注意を払うなどの配慮をする。
・図書館活用教育を充実させ、読書活動を通して思いやりの心をはぐくむことができるような指導に努める。

  (4)児童が相談しやすい体制づくり
・毎学期に1回ずつ教育相談を行い、児童の思いや悩み等を受け止める。
・いつでも、誰にでも相談できることを平素から児童に伝えつづける。
・「こころのポスト」を利用し、児童の思いを広く受け止めることができるようにする。
・スクールカウンセラーを活用し、日常の児童の様子の観察をはじめ、課題を抱える児童へのカウンセリング等を行う。また、その活用について保護者にも周知する。
・電話相談等の相談窓口についての周知を図る。

  (5)開かれた学校づくりの推進、地域社会との連携強化
・ふるさと教育を推進し、地域社会との関わりを深め、学校と地域社会との連携を図りながら子供達を見守る。
・仁万まちづくりセンター、大国まちづくりセンター、宅野まちづくりセンター、馬路まちづくりセンター、仁摩公民館、仁摩図書館、民生児童委員、駐在所等の地域の機関との連携を図り、地域と学校とで子供達を見守る。
・人権・同和教育に関する授業公開を定期的に、かつ継続して実施し、互いの人権を尊重することの重要性を保護者とともに考える機会をもつ。
・家庭において児童が発する変化のサインに気づいたら、学校への連絡や相談の徹底を図る。
・いじめ問題の解決には学校・家庭・地域の連携を深めることが大切であることを、学校だより、人権だより、PTA総会等で伝えて、理解と協力をお願いする。

 (6)情報モラル教育の取組
・道徳の時間の中で情報に関連する事項を取り上げて、情報モラル教育について指導をする。
・携帯電話や通信可能なゲーム機器の使用の実態をつかみ、使い方についての学級指導を行う。
  ・専門的な知識を有する外部講師を招いて、予防教育を保護者とともに実施する。

 
(7)アンケートQ‐Uの活用
・アンケートQ‐Uを活用し、学級の全体の状況をつかむとともに個々の児童理解に生かす。必要に応じて教育相談を実施する。
・学年部で結果の分析をていねいに行い、職員会議で報告検討を行う。その結果を受けて、それぞれの学級での指導に生かし、検証していく。

3 早期発見のための取組

 (1)児童の生活実態のきめ細かい把握
・いじめに関するアンケート調査を月に1回実施し、結果から児童の変化などを教職員全体で共有する。
・日々の学校生活における人間関係や言動から、児童の状況についてつかむ。
・養護教諭は保健室利用状況等からの気づきを担任に伝え、相互の連携を図る。
・休み時間の過ごし方についての調査を学期に1回行い、一人きりで過ごす児童がいないか把握する。
・日記指導により一人一人の思いを受け止める。また、学級の状況をつかむ一助とする。
・アンケートQ‐Uを活用し、学級の状況や児童の人間関係等を把握する。
 ・担任は、気になる児童について、職員朝礼や生徒指導職員会等で報告し、全教職員が情報を共有できるようにする。

 (2)教育相談の充実
・年3回の教育相談を実施し、児童の思いを受け止める機会とする。
・いじめに限らず、困ったことや悩んでいることがあれば、誰にでも相談できることや相談することの大切さを児童に伝える。その際、学校の職員をはじめスクールカウンセラーとの相談もできることについて伝える。(こころのポスト)
・心配なことのある児童や保護者からの訴えに対しては、親身になって関わり、児童の悩みや苦しみを受け止め、児童をささえ、守る姿勢をもって対応することを伝える。
・心配なことのある児童が自信や存在感を感じられるような励ましを行う。
・いじめに関する相談を受けた教職員は、直ちに生徒指導主任、管理職に報告するとともに、いじめ対策委員会を通して校内で情報を共有する。

 (3)子供や保護者からの情報(サイン)が、よく見え、よく聞こえる人間関係の構築
・電話連絡や連絡帳を利用して平素から家庭との連携を強くする。
・学校だより、学級通信、学級懇談等で学校や学級の状況を知らせる。
・児童が欠席したときには電話連絡等で状況について保護者と連絡を取り合う。3日連続で欠席した場合には家庭訪問を行い、児童の状況について保護者と細やかな連絡を取る。
・児童の様子については担任をはじめ多くの教員で見守り、気づいたことを職員朝礼や生徒指導職員会等で共有する。
・様子に変化が感じられる児童には、教職員は積極的に声かけを行い、児童に安心感を持たせる。
 (4)SC・SSWの活用
・SCの計画的な児童観察を行い、児童の状態に応じてカウンセリングを実施する。
・担任とSC・SSWとの懇談を実施し、児童との関わり等に対する助言をもらう。また、必要に応じて、保護者との面談を実施する。

 (5)機能のチェック方法
    ・教職員が定期的に「いじめ問題への学校の取組チェックポイント」による評価を行い、取組の改善に生かす。
 ・その年度の学校評価においては、児童・保護者・教職員による評価を行い、それを学校関係者評価委員会に公表し、意見を求め、取組の改善に生かす。

  (6)啓発等
・いじめ防止対策推進法制定の意義や本校のいじめ防止基本方針について、年度初めのPTA総会で保護者に説明する。
   ・学校での取組を、学級懇談会、地区懇談会等で説明する。また、学校だよりや人権だより、ホームページ等を活用して、広く地域社会にいじめ防止の取組を理解していただく。

4 いじめ発生時の対処

(1)校内体制
   「仁摩小学校いじめ防止対策委員会」
  〈構成員〉校長、教頭、生徒指導主任、人権・同和教育主任、担任、養護教諭 
(必要に応じて…市教委,PTA会長,スクールカウンセラー,警察関係者)
〈開 催〉いじめ事案発生時から24時間以内に開催
〈役 割〉情報の収集と記録・共有、緊急会議の開催(情報の迅速な共有、事実関係の聴取と確認、指導や支援の体制と対応方針の決定、保護者の意向確認や説明と連携等)

(2)教育委員会への報告
 ・「いじめ防止対策委員会」において、いじめであると判断した段階で報告する。

(3)対処の手順
 ・管理職、生徒指導主任への報告を迅速に行う。
 ・いじめ発生時には直ちに「いじめ防止対策委員会」を立ち上げる。
 ・必要に応じて、家庭訪問や面談を実施(複数での対応)する。
 ・担任を中心として事実関係の把握を行い、その上で情報共有を行い、指導の方針や対応について協議・決定する。
 ・事実関係を把握する際には、同時刻に個別の聞き取りを行うなど、学校として組織的な体制のもとに行う。
 ・いじめている児童に対しては、「いじめは絶対に許さない」という姿勢で臨み、まず、いじめをやめさせ、いじめの背景を分析した上で、いじめることがどれだけ相手を傷つけ、苦しめているかということに気づかせるような指導を行うとともに、必要な支援を並行して実施する。
 ・家庭訪問等により、事実関係を正確に当該保護者に伝え、学校での指導、家庭での支援等については互いに学校と連携しあって対応する。
 ・経過観察をていねいに行うとともに、記録を残す。
 ・終結の判断は校長が行う。
 ・対応の流れについてはP.6の通り。

  (4)再発防止に向けた取組
    ・生起したいじめについて、問題の解消を単に謝罪や責任を形式的に問うことに求めない。児童の人格の成長に主眼を置き、その背景や要因を分析し、問題の再発を防ぐ教育活動を行うことが問題の解消になるという考え方で動き、再発防止のための方策を検討しその後の経過を見守る。 


5 重大事態発生時の対処

 (1)重大事態の定義
 ・いじめにより、児童の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。
ア 児童が自死を企図した場合
イ 児童が身体に重大な傷害を負った場合
ウ 児童が金品等に重大な被害を被った場合
エ 児童が精神性の疾患を発症した場合     など
・いじめにより、児童が「相当の期間」学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認められるとき。「相当の期間」については、年間30日を目安とするが、児童が一定期間、連続して欠席するような場合は目安にかかわらず、適切に判断する。
・児童や保護者から、いじめにより重大事態に至ったという申し立てがあったとき。その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とは言えない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たるものとする。

 (2)学校が主体となって調査する場合の校内体制
 ・「仁摩小学校いじめ防止対策委員会」が主体となって調査を進める。
 
 「仁摩小学校いじめ防止対策委員会」
  〈構成員〉校長、教頭、生徒指導主任、人権・同和教育主任、担任、養護教諭 
(必要に応じて…市教委,PTA会長,スクールカウンセラー,警察関係者)
〈開 催〉いじめ事案発生時から24時間以内に開催
〈役 割〉情報の収集と記録・共有、緊急会議の開催(情報の迅速な共有、事実関係の聴取と確認、指導や支援の体制と対応方針の決定、保護者の意向確認や説明と連携等)

  ・SC、SSW等の専門的知識を有する者の他、第三者からなる組織を設け調査する。
  ・重大事態が発生したことを真摯に受け止め、全校児童及び保護者に対しアンケート等により事実関係を把握する。その際、被害児童の学校復帰が阻害されることがないよう配慮する。
   ・いじめを受けた児童及び保護者に対しては、学校として説明責任があることを自覚し、適切に情報を提供する。その際、個人情報の保護に関する法律等を踏まえること。 

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