自分で考えて行動する」子どもを育てるために

                                               

「現代の若者の多くは、マニュアルはパーフェクトに覚えられるのに、マニュアルに書かれていないことはできない。いわゆる『自分で考える力』のない若者が増加している」とあるドクターは言っています。また、「日本の学生は、言われたことをするのはうまいけれど自分で考えるのは苦手」という教育研究者もいます。

記憶力や計算力が高ければ、テストでは高得点をとることは可能です。しかし、社会に出てから本当に役に立つのは、むしろマニュアルでは対処できない問題を解決する能力、つまり、「自分で考える力」を身につけることが必須なのです。それなのに、若者の思考力が低下している原因は、「記憶力やパターン思考に長けた者が高得点を得るような教育環境」が関係しています。「頭がいい」=「記憶力がいい」「パターン化された思考ができる」ことが刷り込まれているために、「考える力」の重要性が表にでなかった経緯があります。もちろん、基礎的な学力は必要ですが、現在の学校では記憶で正解した結果だけで、高評価することはしていません。考える力=思考力も重要な評価としています。

 

子どもたちは、本来、自分で考えたいものです。自分で考える前に先に決められてしまう生活を繰り返していると、自分で決めないですぐに他の誰かを頼るようになります。

子どもたちには、自分の力で人生を切り開いてほしいものです。そのためにも「自分で考える力」を身につける配慮を学校も家庭も一緒に考えていきたいと思います。

そのために、ご家庭で以下の2つについて考えていただければと思います。

▼正解を与える

悩んでいるわが子を見るとつい、手を差し伸べたくなります。しかし、すんなり答えや方向を教えると、子どもは「分からない」と言えば大人が正解を教えてくれると思うようになり、考えることをやめてしまいます。「どうしたらいいんだろうね。」と一緒に考えることや、「何を困っているの。」と自分の分かっているところまでを確認し、次のステップへの意欲を持たせることも有効です。

▼イライラして急がす

なかなか答えにたどり着けない子どもに対して「まだできないの?」と急がすのは逆効果。急がされた子どもは焦ってしまい、じっくり考えられなくなります。子どもには試行錯誤しながら考えているこの時間が大切なのです。

 

必ずしも大人がすべて説明しなければならないわけではありません。それよりも「一緒に考えようか」と向き合ったり、「よく考えているね、すごいね」とほめてあげたりすることで、子どもは、自分の「考える力」に自信をもつようになります。お忙しい中で、そのような関わりは難しいかもしれませんが、時間を見つけて試してみてください。

本校の今年度の重点として「友だちとかかわりながら、自分を向上させようとする子ども」を育てるとしています。主体的な学びの中で習得した知識や技術を、他者との関わり合いの中で更に高め、よりよい課題解決に向かう力を育むために、まずは、『自分で考えて行動する』ことができるように、学校では授業において、興味関心をもち、意欲的に取り組めるような工夫をしていきたいと思います。